史学科 卒業生インタビュー(高見 泰地さん)

学生と棋士の両立を支えてくれた仲間たち。

2019/05/01

史学科

OVERVIEW

自主性が求められる大学での日々が一人で対局に臨むプロ棋士としての自分の、大切な基盤に。

年に4人しかなることのできない将棋のプロ棋士。実力のみの世界なので、学歴は必要ありません。私は高校3年次にプロ入り。大学進学について悩みましたが、知識や人間性などを高めることが、長く厳しいプロ棋士の世界で「武器」になるのではないかと思いました。そこで小学校の頃から好きだった歴史を思いきり学ぼうと、進学を選択しました。

ただ、やはりプロ棋士と学生の両立は容易ではありませんでした。対局のために授業を休むことも多かったのですが、そうした中で助けてくれたのが同級生です。出られなかった授業のノートを見せてくれるなど、彼らの存在なくして卒業はできなかったと思います。コミュニケーション力も高まり、人と話すことにあまり緊張しなくなりました。それはプロ棋士として大盤解説などを担当する際にも役立っています。履修科目の選択など、大学は自ら決めなければならないことも多く、一人で戦いに臨む将棋と通じる部分でもあります。

歴史は過去を学ぶように思われがちですが現代に通じており、今このときも新たな歴史が生まれています。新しい指し手が生まれ続ける将棋も同様で、どちらも終わりのない学びです。私も学ぶ姿勢を持ち続け、昨日の自分よりも強い棋士を目指したいと思っています。
今のわたしを作る、この一冊。
高校時代からの愛読書で、冒頭を暗誦できるほど読みました。決断の大切さがよく分かるので、進路で悩む高校生にお薦めしたい一冊です。

決断力
羽生 善治 著
株式会社KADOKAWA/2005年7月発行

プロフィール

PROFILE

高見 泰地さん

公益社団法人日本将棋連盟 将棋棋士
2017年度 史学科卒業

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