卒論を書こう!先輩の体験談 2025
卒論を書こう!先輩の体験談
2026/03/06
卒論を書こう!先輩の体験談
OVERVIEW
文学部では、卒業論文は必修科目ではありませんが、できるだけ多くのみなさんにその執筆を勧めています。
理由はいくつかありますが、何よりもその経験があなたの人生の大きな財産となるからです。
文学部で人間存在の意味を深く考える作業に取り組んだのですから、是非、皆さんの若き日の到達点を形にして残し、将来の人生を評価する自分の基準を作って欲しいのです。
その思いから今回、優れた卒業論文を執筆した先輩たちの声を集めてみました。どんなテーマに取り組んだのか、また書き終えてどうだったのかなど、参考にしてみてください。
No.01 今の日本に必要な視点を得るきっかけに
外国人集住団地における不就学児童を中心としたボランティア活動の理念と実践~愛知県豊田市保見団地を事例に~
史学科日本史学専修
アントン フィクさん
人口構造変化の中で住居環境の取り組みや多文化共生構築など、現在の日本社会にもつながる重要な課題についての自分の理解を深められるきっかけとなると思い、このテーマを選びました。
史学科日本史学専修
アントン フィクさん
人口構造変化の中で住居環境の取り組みや多文化共生構築など、現在の日本社会にもつながる重要な課題についての自分の理解を深められるきっかけとなると思い、このテーマを選びました。
No.02 「親子」という形の変遷を文学から探る
『今昔物語集』における釈迦と摩耶夫人母子像の反映 —源信母子像との類似性から—
文学科日本文学専修
大久保香琳さん
家族や親子の文学における描写に興味があり、このテーマに決めました。家族や親子は古代から変わらずに存在する形だと思っています。そのため、この変わらない形が歴史の中でどのように受け止められ、変化を受けたのか、あるいは変わらなかったのかを探りたいと思ったことがきっかけとなり、卒業論文のテーマとなりました。
文学科日本文学専修
大久保香琳さん
家族や親子の文学における描写に興味があり、このテーマに決めました。家族や親子は古代から変わらずに存在する形だと思っています。そのため、この変わらない形が歴史の中でどのように受け止められ、変化を受けたのか、あるいは変わらなかったのかを探りたいと思ったことがきっかけとなり、卒業論文のテーマとなりました。
No.03 〈自然〉を軸に読むニーチェの思想
〈自然化〉するニーチェ
文学科文芸・思想専修
竹居航紀さん
ニーチェの難解なテクストを紐解くために、さしあたって自分なりに全体像を把握することから始める必要がありました(もっとも「全体」という観念は彼の思想にふさわしくないでしょうが)。今回の論文は現段階でわたしが解釈するニーチェを、〈自然〉というかねてから関心のあったテーマに軸足を置いて素描したものです。今後この論文を足掛かりに、あるいは叩き台にして、より詳細で厳密な読解を目指します。
文学科文芸・思想専修
竹居航紀さん
ニーチェの難解なテクストを紐解くために、さしあたって自分なりに全体像を把握することから始める必要がありました(もっとも「全体」という観念は彼の思想にふさわしくないでしょうが)。今回の論文は現段階でわたしが解釈するニーチェを、〈自然〉というかねてから関心のあったテーマに軸足を置いて素描したものです。今後この論文を足掛かりに、あるいは叩き台にして、より詳細で厳密な読解を目指します。
No.04 ドイツ語前綴り「ver-」の意味作用をめぐる探究
前綴り(Präfix)„ver-“ が動詞の意味に与える影響
文学科ドイツ文学専修
旗本由姫さん
以前、小説『舟を編む』を読んだ際に、言語が持つ潜在的なメカニズムの面白さに感銘を受け、卒業論文では言語学について研究しようと決めました。ドイツ言語学の中でも【前綴り ver-】に関する日本の先行研究はほとんどなく、また、ドイツ語を学ぶ日本人にとってその性質を理解することは非常に難しいため、日本語でそのメカニズムを明らかにし、学習の指針となる論文を制作したいと考えました。
文学科ドイツ文学専修
旗本由姫さん
以前、小説『舟を編む』を読んだ際に、言語が持つ潜在的なメカニズムの面白さに感銘を受け、卒業論文では言語学について研究しようと決めました。ドイツ言語学の中でも【前綴り ver-】に関する日本の先行研究はほとんどなく、また、ドイツ語を学ぶ日本人にとってその性質を理解することは非常に難しいため、日本語でそのメカニズムを明らかにし、学習の指針となる論文を制作したいと考えました。
No.05 「かわいそう」という感情を問い直す
わいそうなのは誰かー"Bartleby"における名付けの暴力性と境界線-
文学科英米文学専修
坂部七海さん
正直に言えば、きっかけは作中の語り手の主人公に対する態度にイラっとしたことです。
私は生まれつき「かわいそうな人」は存在しないと考えています。存在するとすれば、大まかに分けて「かわいそうにする人」と「かわいそうにされる人」だと思います。その二人には「する—される」という主従関係が生まれます。私が選んだ作品の語り手はどちらかといえばかわいそうにする人です。しかし彼は自分の基準で主人公をかわいそうにしておきながら、主人公が初めからかわいそうな人だったように接しているように私には見えました。その語り手の態度に納得がいかず、反発したくなったのでこの作品を選びました。
ただこれだけだと語り手に対する怒りを投げつけるだけになってしまうので、いろいろな論文を読み、担当してくださった教授とも対話を重ねました。そうすることで語り手の葛藤もだんだん見えてきたので、作品内における「かわいそう」という感情をテーマに掲げることを決めました。
文学科英米文学専修
坂部七海さん
正直に言えば、きっかけは作中の語り手の主人公に対する態度にイラっとしたことです。
私は生まれつき「かわいそうな人」は存在しないと考えています。存在するとすれば、大まかに分けて「かわいそうにする人」と「かわいそうにされる人」だと思います。その二人には「する—される」という主従関係が生まれます。私が選んだ作品の語り手はどちらかといえばかわいそうにする人です。しかし彼は自分の基準で主人公をかわいそうにしておきながら、主人公が初めからかわいそうな人だったように接しているように私には見えました。その語り手の態度に納得がいかず、反発したくなったのでこの作品を選びました。
ただこれだけだと語り手に対する怒りを投げつけるだけになってしまうので、いろいろな論文を読み、担当してくださった教授とも対話を重ねました。そうすることで語り手の葛藤もだんだん見えてきたので、作品内における「かわいそう」という感情をテーマに掲げることを決めました。
No.06 奥多摩・川野車人形をめぐる文化人類学的考察
変容する地域社会と民俗芸能ー奥多摩町における川野車人形の事例からー
史学科超域文化学専修
清原志歩さん
車人形の人形師としての視点と文化人類学的な観察者としての2つの視点を活かした研究を行いたいと考えたからです。変容する地域社会と共に、変化しつつ受け継がれる民俗芸能を描くことに魅力を感じました。
史学科超域文化学専修
清原志歩さん
車人形の人形師としての視点と文化人類学的な観察者としての2つの視点を活かした研究を行いたいと考えたからです。変容する地域社会と共に、変化しつつ受け継がれる民俗芸能を描くことに魅力を感じました。
No.07 バシュラールの『空間の詩学』から読み解くフランス文学における保護の場
保護する空間のかたち— バシュラール『空間の詩学』から見るフランス文学の「家」的空間 —
Les Formes de l'Espace Protecteur :
L’espace 《 domestique 》 dans la littérature française à travers La poétique de l’espace de Bachelard
文学科フランス文学専修
菅原凜さん
このテーマを選んだ1番の理由は、バシュラールの『空間の詩学』に触れたことだと思います。「家」という身近で日常的な空間が詩的で哲学的な空間と結びついていくような、そういった自身の思考を追いかけていく過程をそのまま卒業論文にしました。また、19世紀から20世紀初頭のフランス文学において、「家」や「空間」の表現が作家によって多様に展開されている点に着目し、フランス文学のビッグネームであるプルースト、ボードレール、ランボーという作家たちの作品を分析しました。
Les Formes de l'Espace Protecteur :
L’espace 《 domestique 》 dans la littérature française à travers La poétique de l’espace de Bachelard
文学科フランス文学専修
菅原凜さん
このテーマを選んだ1番の理由は、バシュラールの『空間の詩学』に触れたことだと思います。「家」という身近で日常的な空間が詩的で哲学的な空間と結びついていくような、そういった自身の思考を追いかけていく過程をそのまま卒業論文にしました。また、19世紀から20世紀初頭のフランス文学において、「家」や「空間」の表現が作家によって多様に展開されている点に着目し、フランス文学のビッグネームであるプルースト、ボードレール、ランボーという作家たちの作品を分析しました。
No.08 《キリストの鞭打ち》に見る構図と主題
ピエロ・デッラ・フランチェスカ《キリストの鞭打ち》構図と主題に関する一考察
キリスト教学科
R.Sさん
選んだ理由は特になく、シンプルにもっとも興味が湧いたからです。
キリスト教学科
R.Sさん
選んだ理由は特になく、シンプルにもっとも興味が湧いたからです。
No.09 ヤングケアラーとしての経験から社会を見つめ直す
「ヤングケアラー」を超えて~ヤングケアラーとしての経験と、その周縁を問い直す~
教育学科
M.Fさん
3年ゼミ、卒論ゼミ、院ゼミを通して、卒論では自分自身の経験や自分自身と接点のある問題について扱いたいと考えるようになり、ヤングケアラーというテーマを選びました。また、大学3年生までの学びの積み重ねにより、いまなら書くことができると感じたので、このテーマで書くことを決めました。
教育学科
M.Fさん
3年ゼミ、卒論ゼミ、院ゼミを通して、卒論では自分自身の経験や自分自身と接点のある問題について扱いたいと考えるようになり、ヤングケアラーというテーマを選びました。また、大学3年生までの学びの積み重ねにより、いまなら書くことができると感じたので、このテーマで書くことを決めました。
No.10 プロ棋士の源流を辿って
棋待詔・王積薪に関する研究
史学科世界史学専修
藤島駿汰朗さん
漫画「ハチワンダイバー」や「ヒカルの碁」などを読んだ際、作品に登場するプロ棋士の存在に惹かれ、歴史的に彼らはどういった立ち位置だったのだろう?と感じたのが研究のきっかけです。そこで焦点を当てたのが中国唐代の棋待詔という制度。数年前に発見された棋待詔・王積薪の墓誌銘を中心に、彼の職掌や出自などを可能な限り考察しました。
史学科世界史学専修
藤島駿汰朗さん
漫画「ハチワンダイバー」や「ヒカルの碁」などを読んだ際、作品に登場するプロ棋士の存在に惹かれ、歴史的に彼らはどういった立ち位置だったのだろう?と感じたのが研究のきっかけです。そこで焦点を当てたのが中国唐代の棋待詔という制度。数年前に発見された棋待詔・王積薪の墓誌銘を中心に、彼の職掌や出自などを可能な限り考察しました。