2021/05/20 (THU)

シンポジウム「人権と向き合う現代世界 —権力と人権をめぐる現代人類史・誌的省察のために」開催について

OBJECTIVE.

シンポジウム「人権と向き合う現代世界 —権力と人権をめぐる現代人類史・誌的省察のために」を開催いたします。

プログラム

13:00-13:10  浦野 聡(立教大学) 趣旨説明
13:10-14:00  梶谷 懐(神戸大学) 中国社会と普遍的価値の困難性-監視社会と功利主義
14:00-14:50  小野仁美(東京大学) イスラーム家族法とフェミニズム-チュニジアの相続規定をめぐる多様な立場
14:50-15:00  休憩
15:00-15:50  飯尾唯紀(東海大学) ハンガリーのイリベラル体制と教会-学校教育への余波を中心に
15:50-16:40  橋本栄莉(立教大学) 南スーダン紛争後社会における混成的秩序-国内避難民および難民コミュニティの事例から
16:40-16:50  休憩
16:50-17:30  討論(司会:上田信(立教大学)・松原宏之(立教大学))
主催:立教大学史学科
共催:立教大学人文研究センター

開催日時・申込方法

2021年6月19日(土) オンライン開催
(参加希望者は大会事務局rshigakkai@rikkyo.ac.jpにお申込みください。ZoomのURLとパスをお知らせいたします。)

内容

現代世界では、グローバリゼーションの進展、富の偏在の拡大、中国をはじめとする非西洋文化圏の経済的地位の向上につれ、「民主主義」や「自由主義」といった西洋的価値観への反発や懐疑が生じている。これは、先進諸国やその周辺国で、セクシズムやレイシズム等の差別への厳格な忌避の動向に反発する反動政治家が人気を集めるのとパラレルな現象でもある。人権侵害をめぐる問題は、インターネットの急速な発展により、以前とは比較にならないほど多くのひとびとの耳目にさらされ、幅広く解決を模索されるようになってきている。しかし、その反面、価値観の相違に基づく社会の分断を生み、国際的緊張を高めることで、一層深刻化の度合いを増しているとも言えよう。人権問題に対する西洋的接近法には限界があるのかもしれない。本シンポジウムでは、中国、チュニジア、ハンガリー、南スーダンの経済、法、歴史、文化の専門家が、それぞれの対象フィールドの文化的、歴史的な背景を踏まえて、人権問題についての非西洋的なアプローチがありうるかについて所見を提示し、フロアを交えて討論を行う。

登壇者

梶谷懐(かじたに・かい)氏は神戸大学大学院で博士号(経済学)を取得。現在は神戸大学大学院経済学研究科 教授。主要業績に『中国経済講義—統計の信頼性から成長のゆくえまで』(中公新書、2018年)。

小野仁美(おの・ひとみ)氏は東京大学大学院で博士号(文学)を取得。現在は東京大学大学院人文社会系研究科助教。主要業績に『イスラーム法の子ども観 : ジェンダーの視点でみる子育てと家族』(慶應義塾大学出版会、2019年)。

飯尾唯紀(いいお・ただき)氏は北海道大学大学院で博士(文学)を取得。現在は東海大学文化社会学部准教授。主要業績に『近世ハンガリー農村社会の研究:宗教と社会秩序』(北海道大学出版会、2008年)。

橋本栄莉(はしもと・えり)氏は一橋大学大学院で博士(社会学)を取得。現在は本学文学部史学科・准教授。主要業績に『エ・クウォス:南スーダン、ヌエル社会における予言と受難の民族誌』九州大学出版会、2018年)。

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