文学科フランス文学専修 卒業生へのメッセージ

文学科フランス文学専修教員から、卒業する皆さまへのメッセージです。

フランス文学専修、卒業生のみなさま

 このたびはご卒業まことにおめでとうございます。
 この言葉をほんとうは生身のみなさんを前にして、肉声でお伝えしたかったのですが、パンデミック禍の状況ではそれは叶いません。せめてもの気持ちとして、書面の形でみなさんにお祝いの言葉を伝えたいと思います。
 立教大学に入学して以来、みなさんは充実したキャンパス生活を過ごされたことと思いますが、最後の一年は新型コロナウイルスの影響を全面的に受けてしまいましたね。就職活動でもさぞかし苦労されたことと思いますし、卒業式のあとのひとときを友人たちと心ゆくまで楽しむこともできなくなってしまったことはさぞかし口惜しいことでしょう。われわれもみなさんの門出を直接祝福できないことが残念でしかたありません。
 フランス語にはC’est la vie !という表現があります。日本語にしっくりと訳すとはできないのですが、「これが人生だ」「しかたがないね」という意味です。自分の力を越えた出来事が起こるとき、フランス語話者たちは、C’est la vie !と言って、気持ちを取り直し、ふたたび人生に立ち向います。みなさんも、ぜひこの言葉をつぶやいて、今回の厳しい状況を乗り切ってもらいたいと思います。
 フランス文学専修でみなさんはフランス語だけでなく、日本の社会とは異なる思考法や行動規範をもつ世界があるということを肌身で学ばれたことと思います。そのような学びの成果が、社会に出て困難な事態に直面したときに、ヒントを与えたり、励ましになったりすることがあるかもしれません。というより、ぜひこの4年間学んださまざまなことを思い出して、実践してほしいのです。そして、せっかくフランス文化の世界に入ったのですから、これからもそれと縁を切ることなく、生涯つきあいを続けていただきたい。それがわれわれの願いです。
 以上のようなことを例年は、もう少し堅苦しくない言葉で冗談も交えながら、各先生がそれぞれのパーソナリティを丸出しにして話すのですが、書面では堅苦しくなってしまいますね。
 みなさんの今後のますますのご発展とご活躍を教員一同お祈りしています。画面上ではなんとも味気ないものになりますが、以上をもってみなさんへのはなむけの言葉とさせていただきます。
 卒業後、何かの機会にみなさんの近況を教えていただければ、われわれ教員にとってそれにまさる喜びはありません。

 改めて、ご卒業おめでとうございます。
 そして、なによりもお元気で、楽しく、人生を満喫してください。
 Profitez bien de votre vie ! Bonne chance ! et à bientôt.

フランス文学専修 教員一同

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